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鼻出血

鼻血が出る場所は、ほとんどが鼻の入り口の内側(キーゼルバッハ部位)からです。鼻を強くかんだり、いじったりする刺激で粘膜から出血します。止血方法は、綿球、ティッシュなどを鼻に入れ、指で強く押さえます。上を向くと血を飲み込んでしまうので、下を向いて、口に流れた血は全て吐き出してください。30分たってもとまらないようなら耳鼻咽喉科を受診し、止血をしてもらってください。 小児の鼻出血の多くはアレルギーを伴い、成人の鼻出血の多くは高血圧に伴うことが多いようです。大切なことは病院では止血はできますが、予防的に鼻出血を止めることは出来ません。アレルギーや血圧のコントロールが鼻出血の予防につながります。

急性副鼻腔炎

風邪を引いたり、鼻炎がすすむと、副鼻腔という顔の空洞に膿が溜まります。鼻と副鼻腔との間に交通路があるので鼻の炎症がこの交通路を通って、副鼻腔に波及して膿が溜まるのです。奥の方まで膿が溜まっているので、鼻がにおったり、汚い鼻水が続いたりします。膿が頬(上顎洞)に溜まれば頬部痛を起こし、眼の周り(篩骨洞)に溜まれば眼の付け根が痛くなり、額(前頭洞)や脳のすぐ下(蝶形洞)に溜まれば頭痛を起こします。内服治療で改善できるので早めに耳鼻咽喉科を受診してください。

慢性副鼻腔炎(蓄膿症)

 

急性副鼻腔炎を繰り返すと、鼻腔と副鼻腔との間の交通路の粘膜が厚くなって、常に副鼻腔に膿が溜まったままとなります。この状態が長く続くと、粘膜の肥厚がさらに強くなり、鼻の中にポリープ、鼻茸(はなたけ)が伸びてきて、鼻の空気の通り道を塞いでしまい、鼻で息が出来なくなります。さらにすすむと、においがわからなくなったりします。

鼻の中の内視鏡検査でポリープがあれば診断がつきますが、軽度の場合はレントゲン検査で副鼻腔の状態を判断します。最近ではCTスキャンにおいて副鼻腔内の状態がより詳しくわかります。 初期には抗生物質の内服治療と、ネブライザー吸入療法(薬剤を粒子状にして鼻内に噴霧)で治りますが、ポリープがあるときには手術が有効です。以前は歯肉の上を切って、頬の骨を削る手術を行っていましたが、最近では鼻の中から内視鏡を使用して手術を行うことができるので、患者さんの苦痛が少なくなっています。

鼻中隔弯曲症

鼻の真中の仕切りが曲がった状態です。誰でも成長の過程で曲がってくるのですが、その程度が極端だと鼻づまりの原因となります。薬などでは治らないため、症状の改善のためには手術を行うことになります。

肥厚性鼻炎

鼻の中の粘膜が腫れて、鼻の空気の通り道が狭くなった状態です。特に鼻の一番下にある下鼻甲介というヒダが腫れます。原因として、ダニなどの通年性アレルギーによるもの、点鼻薬の乱用によるものなどがあります。腫れてしまった粘膜をレーザーで焼くことにより症状は改善します。

アレルギー性鼻炎

アレルギー性鼻炎の症状には、鼻水、くしゃみ、鼻づまり、眼、鼻の痒みなどがあります。スギ・ダニ・ハウスダストなどのアレルゲン(アレルギーの原因)が鼻の中の粘膜に触れるとアレルギー反応が生じて、鼻水が多量に分泌され、鼻の粘膜が腫脹し空気の通り道が狭くなります。アレルゲンと接することにより症状が出るので、まずアレルギーの原因が何かということを調べて、これを除去することが大事です。皮内テストや血液検査からアレルギーの原因がわかるので検査をして自分のアレルゲンを確認することが重要です。
治療は抗アレルギー剤の内服、点鼻スプレーの併用などを行います。症状がひどい時にはステロイド剤が含まれている内服、点鼻薬を使用します。これらの治療はあくまでアレルギー反応を抑えることにより症状を緩和するものなので、アレルギー体質が治る訳ではありません。しかし、アレルギーの原因を除去し、薬で症状を抑えることにより快適な日常生活を送れるようになりますので、有効な治療と言えます。
また、鼻の粘膜をレーザーで焼灼する手術も有効です。アレルギー反応を起こす粘膜を焼灼することにより、アレルゲンにさらされる面積が狭くなり、鼻の空気の通り道も広くなるので症状は非常に良くなります。
アレルギー体質を根本的に治す唯一の治療として減感作療法というものがあります。アレルゲンを少しずつ注射してだんだん濃度を濃くしていく方法で、徐々にアレルゲンに慣れていくといった治療です。2年くらいの期間がかかること、効果が出る人が半分くらいであること、など根気のいる治療ですので、主治医とよく相談してから始めると良いと思います。

花粉症

スギやヒノキの花粉がアレルゲン(アレルギーの原因)であるアレルギー性鼻炎のことです。春のスギ、ヒノキだけでなく、夏のカモガヤ、秋のブタクサなど季節によって飛散する花粉が異なります。皮内テストや血液検査から反応する花粉の種類がわかるので検査を受けるのが良いと思います。環境、大気汚染、体質の変化などにより花粉症は発症するので、症状が無くても一度検査を受けることをおすすめします。

また、アレルギーの薬は花粉飛散前から内服すると予防効果も認められていますので、早めに耳鼻咽喉科を受診し、内服治療を行うことが重要です。スギ花粉症の場合、1月中旬ごろから薬を飲み始めることをおすすめします。
花粉症のレーザー治療は、くしゃみ、鼻水、とくに鼻づまりでお困りの方におすすめです。ただし、花粉症のシーズン中に施行すると、術後の反応が強く出るため、シーズン前に行うことをおすすめします。つまり、花粉症のシーズンを快適に過ごすための予防的な治療となります。
また、最近、注射一本で花粉症が治るといった話を良く聞きます。これはステロイド剤の注射のことで、確かにアレルギー反応を抑制する効果が強いため、症状の改善には劇的に効果があります。副作用の可能性も考えられるため、耳鼻咽喉科専門医の間では一般的には行われていません。当院でも基本的には施行していません。
しかし、たとえば人前で行う仕事(歌手、寿司屋の板前さんなど)や、大事な仕事の場合など、くしゃみ、鼻水が御法度の状況というのは起こり得ることです。医師の診察の元で、少量で短期間使用する分には副作用もかなり軽減出来るので、希望がある場合は、ご相談ください。

嗅覚障害

鼻の一番奥(脳のすぐ下)にある、においを感知する神経(嗅神経)の障害で起こります。多くは神経の場所まで、においの分子がたどり着けないために起こります。副鼻腔炎でポリープがあったり、鼻炎で鼻の粘膜が腫れていたりする場合です。また、においの神経は細いので頭を強くぶつけたり、風邪を引いたりすることによっても起こります。早期に治療する程、改善しやすいので、なるべく早く耳鼻咽喉科を受診してください。
鼻の内視鏡検査と、注射によるにおいの検査を行います。治療は、ステロイド剤の点鼻治療が有効です。ステロイド剤の局所注射を行う場合もあります。

鼻前庭炎

鼻の入り口に近い部位の炎症です。鼻をいじる事により鼻毛の毛穴に炎症が波及することによって起こります。痛みと分泌液が出ることがあります。

鼻前庭湿疹

鼻の入り口に近い部位の湿疹です。鼻水の刺激、アレルギー反応などで鼻の入り口の皮膚が炎症を起こすと湿疹が出来て痒くなります。

術後性頬部嚢腫

昔の蓄膿症手術の合併症です。以前は歯肉部や眉間を切って蓄膿症の手術を行っていましたが、平均10〜20年程度で、膿の袋が形成されて再発します。急激に頬が腫れ、痛みを伴います。眉間を切った場合は目の周り、前頭部が腫れ、眼球や脳を圧迫することもあります。抗生剤の内服や歯齦部より針を刺して内容物を排液することで一時的には改善しますが、繰り返すようであれば手術の適応です。最近では内視鏡で鼻内から嚢腫を摘出することが可能です。

鼻腔・副鼻腔腫瘍

出血性の腫瘍(血管腫)、増大傾向を示す腫瘍(乳頭腫)、においの神経にできる腫瘍(嗅神経芽細胞腫)など色々あります。頬部の痛み・腫脹・出血の3症状がある時は上顎洞の癌をまず疑います。悪性のものの場合、早期発見、早期治療が重要ですので早めに耳鼻咽喉科を受診してください。